2025年 05月 22日
ナミマガシワ
ナミマガシワ Anomia chinensis

このよう仲良くくっついていたり岸壁に群生していることもあります。


左殻の外側、色にはバリエーションがあり、キラキラした白っぽいものから、黄色、オレンジ、そしてグレー迄あります。表面に白いイボ状のものが付着しているのは、別のナミマガシワが上に付着した時の足糸の痕跡です。

左殻の内側、中央部に白く見えるのは左殻の足糸の痕跡です。ナミマガシワの殻は可愛らしい色や光沢をしているので、アクセサリーや工作の素材としても喜ばれます。
ナミマガシワは、内湾に多く見られる二枚貝。潮間帯の礫や岸壁などに付着しています。殻の表面には光沢があり、薄めの殻は光を通します。また個体によっては縮緬状のしわがあり、付着面が平らな場合には平らな殻、丸い礫の場合にはそれに合わせて曲率が高くなります。愛知では、伊勢湾や三河湾で多く見つかります。太平洋側の表浜でも見つかりますが、環境のせいか殻が厚めになります。


上の写真は、右側にある穴の空いたのが右殻で、この穴から足糸を出して、礫などに付着します。左側は左右の殻が合わさった合弁状態のものです。
これは伊勢湾に面した、常滑市の多屋海岸。ご覧のように左殻ばかりが打ち上げられており、右殻がなかなか見つかりません。その理由は、右殻には足糸を通すための穴が開いており、左殻よりも薄く弱いので、割れてしまうことが多い殻でしょう。


ときおりナミマガシワがラスター状の光沢や色を持つことがあります。この殻は干潟で拾い上げたもので、メタン臭のする真っ黒な泥干潟でした。これはある意味でガラス瓶の銀化と同じ現象が起きたものかも知れません。
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by mikawashells
| 2025-05-22 07:07
| ナミマガシワ科
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