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三河・知多・愛知の打ち上げ貝

イボヒメトクサ

イボヒメトクサ  Granuliterebra bathyraphe

 イボヒメトクサは、内湾の泥底の潮下帯に生息する貝で、近年愛知では生貝を見かけることは無く、絶滅の可能性が高い。殻は3㎝ほどで細い円錐形のシルエット、縦肋と結節が目立つ。


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 写真の標本は吉良の吉田海岸で採集



# by mikawashells | 2025-06-01 07:49 | タケノコガイ科 | Comments(0)

アカニシ

アカニシ  Rapana venosa

 アカニシは、砂や泥の海底にすむ肉食の貝。時には15㎝以上にもなり殻は分厚く重い。愛知ではあちこちの浜辺で見られ、打ち上げ貝の中では最も重厚な貝であろう。
 愛知では食用とされ、「にし貝」として流通しているとこともある。
 殻が堅固で、蓋も分厚く、なかなか口を開かないことから、赤螺をケチの象徴としていたこともある。NHKの朝ドラ・カムカムエブリバディではケチな商店主「ケチ兵衛」の苗字と屋号は赤螺であった。


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 写真の大型アカニシは伊勢湾に面した知多市新舞子で採集



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若いアカニシではこのように時の目立つ個体もある



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 アカニシの卵はナギナタホオズキと呼ばれ、紫色に染まっているものが多い



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三河湾の干潟でのアカニシの打ち上げ状況、以前に比べ小ぶりな貝が多い



# by mikawashells | 2025-05-31 07:05 | アッキガイ科 | Comments(0)

フクロガイ

フクロガイ  Sinum javanicum

 フクロガイは、砂底の潮下帯に棲むタマガイ科の巻貝。愛知県下では渥美半島の表浜で打ち上げを拾っている。貝の表面にはハッキリした螺肋があり、螺旋の中心部は褐色みを帯びた紫色に染められていた。


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 螺旋中央部が染められ、螺肋が目立つフクロガイ



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 写真のフクロガイは、田原市赤羽根にあるロングビーチ海岸での打ち上げ。





# by mikawashells | 2025-05-30 07:58 | タマガイ科 | Comments(0)

イセシラガイ

イセシラガイ  Pegophysema bialata


 イセシラガイは薄い殻を持ち、殻頂に歯をもたない二枚貝。棲んでいるのは湾奥の潮下帯の泥底であり、愛知県内では2008年に名古屋港沖で生貝が採集されたそうだ。

 ただ打ち上げで見るのは、古い死殻ばかりで、新鮮な殻を見たことは無い。 



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 上の写真の標本は、左が三河湾に面した蒲郡市内、右が、伊勢湾に面した常滑市内で採集した古い死貝の殻。 イセシラガイが見つかるような場所では、オオノガイの殻も見つかっている。




# by mikawashells | 2025-05-29 07:23 | ツキガイ科 | Comments(0)

ツキヒガイ

ツキヒガイ  Ylistrum japonicum

 ツキヒガイは目立った放射肋が無く、平滑な表面のイタヤガイ科の二枚貝です。ただ、内側には放射肋があるという不思議な貝。ツキヒガイ(月日貝)の名前は右殻が黄色く、左殻が赤いところから名づけられたものだろう。


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 右殻が黄色く、左殻が赤いツキヒガイ


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 外側は平滑だが、内側には放射肋が刻まれたツキヒガイ

 愛知の浜辺では、近年渥美半島の表浜や、知多半島南部で殻の打ち上げが見られ、増加傾向にある可能性がある。また県内のスーパーマーケットでも、直径が12~3㎝ほどの生貝が2個入りパックで売られていることもあり、魚屋で売られている地元の貝になりつつある。





# by mikawashells | 2025-05-28 07:53 | イタヤガイ科 | Comments(0)

三河湾・伊勢湾・遠州灘の浜辺に打ち上げられた貝殻を探ります。